Before (改善前)
板金加工は、段取りをいかに行うかで生産性が大きく変わってしまいます。特にレーザー加工機を用いたブランク工程というのは影響が大きく、こちらの事例もその一つです。当初、5×10の大判の板材に対して同形状のブラケット部品を写真のような並べ方(同じ形状を横縦同方向に向けて)で複数個、抜く加工を行っていました。この方法で行うと、すべてのブラケット部品に対してレーザーで周を切断し、1枚づつ手ばらすことになり、加工時間・段取り時間がかかる為、効率的ではありませんでした。
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After (改善後)
そこでネックとなっていた「一つひとつワークを人の手で回収する」工程の工数削減を念頭に、2枚を連結させ真ん中にスリットを入れることで、2部品を一度に回収ができるようにCADデータの見直しを行いました。この変更により、ワーク回収のスピード向上(約半分)になったことはもちろん、当社で保有する自動機を用いたテイクアウト機能を使用することができ、省人化も実現しました。この結果、歩留まりも改善され、以前の材料寸法を変えずに数量も多く採ることが可能となりました。また、真ん中にスリットを入れたことにより手で簡単に割ることができる為、製品へのリードタイムが短縮されています。